PTOの重要性👏

2025年11月13日

トラックの「PTO(ピーティーオー)」は、
実は業務用トラックの中でもとても重要な装置です。

エンジンの力を荷台の装置(ダンプ・クレーン・冷凍機など)に分けて使うための装置

です。
正式には Power Take-Off(パワーテイクオフ)=動力取り出し装置 といいます。

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⚙️ PTOの基本イメージ

エンジン → ミッション → 駆動輪(走行用)
          ↓
          PTO(動力取り出し) → ダンプ・クレーン・冷凍機などに動力を送る

つまり、「車を動かす力」を一部取り出して別の機械を動かす仕組みです。

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🚛 PTOが使われる代表的なトラック例
【用途】             【PTOで動く装置】     【説明】
ダンプトラック           油圧ポンプ         荷台を持ち上げる油圧を作る
ユニック車(クレーン付き)     油圧ポンプ         ブーム・ウインチを操作する油圧を作る
冷凍車               冷凍機用コンプレッサー   エンジン動力で冷凍ユニットを動かす
高所作業車・タンクローリー・散水車 油圧ポンプ/ギアポンプ   各作業機(アーム、ポンプなど)を動かす

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🔩 PTOの種類(取り出し方の違い)
【種類】         【特徴】
ミッションPTO       一番多いタイプ。トランスミッション(変速機)から動力を取り出す。ダンプ・クレーン車に多い。
エンジンPTO(直結PTO)  エンジンのクランクシャフトから直接動力を取る。冷凍車などに多い。
プロペラシャフトPTO    シャフト中間から動力を取る。特装車や輸出仕様で使われることも。

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🧭 PTO操作の基本

●車両停止
●ニュートラルにする
●PTOスイッチ(またはレバー)をONにする
●エンジン回転を上げて作業装置を動かす
※ ダンプ車ならこの操作で油圧ポンプが回り、荷台が上がります。

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⚠️ 注意点

走行中にPTOを入れるのは厳禁!(ミッション損傷・事故の恐れ)

PTO作動中は油圧ホースや回転部に手を近づけない

PTOオイルの管理・漏れ点検も大切