日野(HINO)のV8エンジン
日野(HINO)のV8エンジンは、かつて大型トラック・大型バス向けに
製造されていた高出力ディーゼルエンジンで、
特に1980〜2000年代前半にかけて多くのモデルに搭載されていました。
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🧩 日野のV8エンジンとは
正式名称:V型8気筒ディーゼルエンジン(V8)
構造:シリンダーをV字状(90度)に配置した8気筒エンジン
【特徴】
●大排気量(12〜16リッター級)
●高トルク・高出力
●スムーズな回転と静粛性
●重量物・長距離輸送向け
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🚛 主な搭載車種・エンジン型式
【エンジン型式】 【排気量】 【出力】 【主な搭載車種】 【備考】
EF750 約13,000cc 約360〜400PS 日野スーパードルフィン(初期〜中期) 代表的なV8エンジン
EF550 約11,000cc 約330PS前後 日野ZM/初代プロフィア トルク重視型
K13C-V型 約13,000cc 400PS超 後期スーパードルフィン/初代プロフィア 高出力モデル
(※Kは直6も含む派生)
E13C-V8(試作含む) 約13,000cc ~450PS 一部輸出仕様・特装車 日本国内では希少
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⚙️ 特徴と魅力
✅ 長所
●トルクが太く、登坂・重積載に強い
●エンジンサウンドが重厚で人気(“ドコドコ感”が好きな人多数)
●耐久性が高く、走行100万km超えも珍しくない
●整備性が良い時代の設計(メカがシンプル)
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⚠️ 短所
●燃費が悪い(リッター2〜3km台)
●重量が重く、前荷重がかかる
●排ガス規制(平成11年以降)で生産終了
●補修部品が少なくなってきている
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📉 現在の状況
日野は現在、直列6気筒エンジン(E13C、A09Cなど)が主流。
V8エンジンは排ガス規制対応や燃費面の理由で廃止。
一部の古いスーパードルフィン/初代プロフィアで今も稼働中(特に北海道・九州などで見られる)。
マニアの間では「最後のV8日野は音が最高」と人気。
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🔊 ファンの間での評価
「EF750のアイドリング音がたまらない」
「重積載の登坂でも余裕が違う」
「日野のV8は日本のトラック文化の象徴」
…という声が多く、整備士・ドライバーからも非常に愛されています。










