スライドデッキ車とチップ運搬車の違いは?♣️

2025年11月04日

「スライドデッキ車」と「チップ運搬車」は、
どちらも荷台を傾けたり、スライドさせて荷物を下ろすタイプのトラックですが、
用途・構造・積み荷がまったく違います。

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🚛 スライドデッキ車とは?
スライドデッキ車(スライドデッキトラック)とは、
荷台全体が後方にスライドして傾く構造を持ったトラックのことです。
主に車両運搬(レッカー・積載車)に使われます。

🔹 特徴
油圧シリンダーで荷台を後方にスライド+チルト(傾斜)させる仕組み。
車や重機を自走で積み降ろしできる。
デッキがフラットに地面に降りるため、低車高の車も安全に載せられる。

🔹 主な用途
故障車・事故車の搬送(レッカー業)
建設機械・農機具などの運搬
新車・中古車の納車輸送

🔹 メリット
車両の積み下ろしが簡単・安全
傾斜が緩やかで車体を傷めにくい
操作が油圧式でスムーズ

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🪵 チップ運搬車とは?
チップ運搬車(チップ車)は、
木材チップや紙くずなど軽くてかさばる荷物を運ぶためのトラックです。
ダンプの一種で、荷台が大容量の箱型(ホッパー状)になっています。

🔹 特徴
荷台はアルミや鉄板製の高い箱状
後方ダンプ式やサイドダンプ式が多い
チップを効率的に積み下ろしできるように設計
風で飛ばないように密閉構造になっているものもある

🔹 主な用途
製紙工場などへの木材チップ輸送
リサイクル資源(紙くず・樹脂片など)の運搬
バイオマス燃料運搬

🔹 メリット
軽量・かさばる荷物を大量に運べる
荷下ろしはダンプ操作で一発
荷室が大きく、効率が良い

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⚙️ 比較表まとめ⚙️

【項目】      【スライドデッキ車】          【チップ運搬車】
主な用途      車両・重機の運搬            木材チップなど軽い資材の運搬
荷台構造       スライド+チルト式           箱型(ダンプ式)
荷物の種類      車両・重機など形のあるもの        チップ・紙くずなど粉体・軽量物
荷下ろし方法     スライドで自走またはウインチ      ダンプで一括排出
特徴         フラットで低床、精密積載向き       大容量・軽量物の大量輸送向き

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💡 まとめ

スライドデッキ車=「車を安全に運ぶ」ための精密運搬車

チップ運搬車=「軽くてかさばるものをたくさん運ぶ」ための容量重視車